版下さえ作り上げてしまえば、印刷は毎分120枚の高速で印刷機がやってくれるにもかかわらず、肝心な版下の作成に、1日、2日、場合によってはそれ以上の日数をかけているケースがあるようです。
版下を外注したためにチラシの折り込みまで1週間もかかってしまったという話さえ聞かれます。
せっかく物件を入手してチラシを打とうと張り切っているのに、このような状態ではとても会社の勢いはつきません。
なぜ版下作成にそんなに時間がかかってしまうのでしょうか。
次のような原因が考えられます。
・紙のサイズ、必要事項、レイアウトがパターン化されていない。
・文字の大きさや体裁をどうすべきか適切な選択ができない。
見出し、キャッチフレーズを考えるのに時間がかかる。
特に、必要事項が明確になっていない場合や、レイアウトが社内で明示されていない場合は、作成を指示された担当者は、いったい「どこになにを記入すべきか、配置すべきか」判断ができないまま時間だけが経過してしまいます。
いつまで待っても版下ができ上がりません。
挙げ句に必要事項に不備があったりします。
そのような事態を招かないように、チラシ作成の標準レイアウトを社内で明確にしておくことが欠かせません。
しかし標準レイアウト以前に、版下作成の台紙自体を先に準備しておくことが重要です。
これだけでも、毎回の版下作成時間が大幅に短縮されますし、何より業者名や電話番号といった重要部分の間違い印刷がなくなります。
これらの部分を、その都度書き直したりワープロ打ちしていると、時には自社の住所が違ったり、最悪は電話番号やファックス番号が違ったままチラシが出回ることになってしまいます。
それを防ぐ意味からも、社名や電話番号といった必須項目は、事前に台紙に刷り込んでおくことが大事です。
そうすることで、少なくともその部分については間違った情報を発信しなくてよく、かつ版下作りに要する作業時間も大幅に削減されます。
この台紙を準備し、あわせて標準レイアウトを決定しておくことです。
そうすると、毎回の版下作成のときは、標準パターンに従って地図を貼り付けたり金額を記入することで、自然に記載事項の洩れや誤記のない版下ができ上がることになります。
ところで先に指摘したように、見出しやキャッチフレーズを考えるのに時間がかかってしまい版下作成作業が遅れてしまうこともあります。
これらの言葉、語句等は、思いついたときにどんどんメモしておき、版下を作るときは、キャッチフレーズを「考える」のではなく、メモを見ながら「選ぶ」ようにするのも有効な方法です。
即座に広告展開するスピーディーさが成約数向上の生命線とするならば、当然それだけの用意をすべきものです。
チラシに変化をつけたり、紙面を和ませるといった点から考えますと、ちょっとしたスペースにイラスト等を入れるのも、チラシに花を添え会社のイメージアップにつながります。
書店に行けば、イラスト集、図案カット、カットイラスト集など、著作権フリーのものがあるはずです。
これらを何冊か購入しておき、活用されるといいでしょう。
■印刷機の歴史社内に印刷機があると、スピーディーな広告展開が可能になります。
特に不動産業の場合は、今日売主から物件をお預かりしたら、翌日の新聞折り込みチラシを実施するぐらいのスピーディーさと積極さが必要です。
しかし、外注で印刷を依頼するのでは、とてもそのような迅速な展開は不可能です。
なかには、「コピー機ならもっていますよ」という方もありますが、コピー機とは原理がまったく違います。
さらに印刷スピード、費用の点で、不動産業の広告戦略展開には圧倒的に印刷機の方が優れています。
「印刷機」というと、印刷所で使われているオフセット印刷機のような大きなものを想像される方もあるかもしれませんが、オフセット印刷機は金額面でも数百万円という大きな投資が必要で、メンテナンスの負担もあり、誰でもが使えるというわけにはいきません。
つい数十年前までは学校や官庁、各企業等では謄写印刷機が使われていたものです。
鉄筆で原紙に文字を書いたり、ローラーを回転させながら原紙に原稿を焼き付けて、輪転機で印刷された方もいらっしゃることでしょう。
ここで紹介する印刷機は、原理的にはこれと同じですが、原紙を作る製版作業と、印刷するという2つの工程を、1つの機械の中でできる一体型と呼ばれるものです。
「新孔版」とか「デジタル印刷機」等と称している最新式の印刷装置で、シンプルで使いやすい便利な不動産業者にとっての必需品です。
■印刷機の概要コピー機は、「会社」と名のつくところにはほとんど例外なく導入されておりますし、小型でパーソナルユーズのコピー機が低価格で販売されていますので、いまや一般家庭にまで浸透してきています。
またコンビニエンスストア一にも設置され、最近では中学生や小学生、ときには幼稚園のお子さんでさえコピーには接しているようですから、コピー機については皆さんよくご存じのことと思います。
印刷機についてはコピー機ほど一般的ではないと思います。
しかし、不動産業戦略の中で枢要な役割を担ってくれます。
ここでは、印刷機の特長を説明してみます。
@操作は簡単。
コピー機感覚操作は、コピー機と同じように操作パネルに並んでいるキーやボタンを使って指示します。
Aコピー機並みのスペースで○Kスペースならびに外見は、コピー機とほとんど同じです。
ただし実際の作業時は、印刷用紙を給紙台にセットするのと、印刷された用紙が排出されるトレーを引き出しますから、その分だけ左右のスペースが必要になります。
B低廉なランニングコスト買い取りやリースに関わらず、コピー機にはカウンターチャージという課金システムがあり、コピーを1枚とるごとに約5.5円〜8.5円程課金されています。
用紙代やトナー代の他にカウンターチャージが加わり、1枚あたりのコピー単価は結構な金額になります。
C高速印刷が魅力機種による違いはありますが、コピー機のスピードは1分間に十数枚です。
それに対して印刷機の場合は、1分間に百数十枚の高速印刷が可能です。
■印刷コストの比較A4版で1万枚印刷したときのコストの違いを確認してみましよう。
コピー機の場合は、紙代とトナー代、それにカウンターチャージが必要です。
概略次のような金額になります。
紙代0.52円(A4白)トナー代0.8円カウンターチャージ6.0円計7.32円したがって、1万枚の印刷には7万3,200円の費用がかかることになります。
印刷機印刷機の特徴として、製版という工程があります。
1回製版するごとに製版代が必要になります。
機種やメーカーによっても違いますが、ここでは1版30円として計算します(以降マスター代と呼びます)。
紙代0.52円(A4白)インク代0.1円計0.62円したがって、1万枚の印刷に要する費用は、62銭にマスター代が加算され、次のように計算できます。
(0.52+0.1)×10,000+30.0=6,230円印刷コストは6,230円(1枚0.623円)となり、なんとコピー機の10分の1以下となります。
しかもこの印刷にかかる時間は、コピー機で約15時間、印刷機では約1時間半です。
印刷機の効果と威力をご理解いただけることと思います。
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